次は、上半身裸のおじさんだ。
香港人に言わせると「我々香港にも日本と同じように四季がある」と主張するのであるが、日本人の私から言わせてもらうと、香港は「夏」と「冬」しかない。しかも夏が4月から11月位まで続くので、体感秋と春は無いように感じる。
当然湿度も高く、夏の間はずっと気温が30℃を超えているので、非常に暑い。
トラックで荷物を搬送して、荷下ろしをしている労働者や、建築現場で働くかた、ランニングをしている方など、街中で上半身裸で過ごしている人が非常に多くよく見かける。

移住したての頃は、少しドキッとしたが今では慣れてしまって全く気にならないが、人口密度の高い香港でそれをするということは、日本で言う渋谷、原宿あたりで上裸で過ごすことと同義のように感じる。これもまた、文化の違いなのである。
次は、お手伝いさん達の土日の集会である。
以前の章でも記したが、香港では共働きが基本である。お子さんがいる場合は、日本では片方の保護者が幼稚園や学校に送ったり、弁当を作ったりすることが基本であるが、香港ではそうではない。基本的にどの家庭でもインドネシア人かフィリピン人の家政婦を雇っている。香港人の友人に聞いてみた所、月額は9万円で住み込みの家政婦らしい。家政婦を雇う際にさまざまなルールをクリアする必要があるらしいが、ざっくり言うと住み込みが可能かが重要らしい。
そのお手伝いさんの集会が毎週土日にありとあらゆるところで行われている。
私が住んでいる場所の近くにビクトリアパークというおそらく東京ドーム4個分くらいの広さの公園があるが、土日にはほぼ全てのエリアが埋め尽くされてお手伝いさんたちのコミュニティーが楽しんでいる。そのコミュニティーがどうやって形成されていくのか興味があるが、わからない。
しかし大体1グループ20名程度のメンバーで、ありとあらゆるところにシートを引いて食事をしている。イメージ的にはお花見や小学校の遠足の昼食のような感じだ。
移住したての頃は、この公園だけがお手伝いさん達が集う場所だと考えていたのだが、全然そんなことは無く、違う島に移動しても都市部に出ても道端にシートを引いて集っていたり、陸橋の上、橋の下、木々が生い茂っている場所にこそっといるタイプなどなども存在したりすることが明らかになった。
集って何をしているのかというとスピーカーやアンプを持ち寄ってカラオケをしていたり、TIKTOKやYOUTUBEでライブ配信をしていたり、一緒になって宗教の教本を読み上げているなど、流派によって過ごし方は様々である。共通していることは、意外にも路上や外で集っているにもかかわらず、非常にマナーがよい点である。
あんなに幸せそうで楽しそうにダンスをしたり歌を歌っているところを目撃すると「やっぱり幸せとお金は必ずしもイコールではないんだな」と改めて考えさせられることが多かった。
次は室外機の水滴である。
香港の道を歩いていると、天気が非常によくめちゃめちゃ晴れいているのにもかかわらず必ずと言っていいほど地面が水で湿っている場所がある。
これは、香港のマンション(一応階数的にはタワマン)の室外機から排水されている水である。
ショッピングができるエリアには少ないが、特にマンションが多いエリアでは必ずと言っていいほどあり、最初は水で濡れている場所が何か分からない時は、その上を通り何度も頭に水滴を被ることが多かった。この室外機の水滴が異常に現れる現象は香港では当たり前の風景になっている。
以上が大きく日本と異なる点である。正直細い点を探せばいくらでもあるが、大まかに紹介するとなるとこれらの事柄が香港ならではの日本とは大きく異なる点である。
もし香港に移住することになるのであれば、参考ならないが参考にして欲しい。


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