10章 目覚めしバックパッカー旅 コソボ編

いよいよアルバニアから次の国へ。次の国は、昔色々揉め事が昔あった「コソボ」だ。

コソボのプリシュティナという都市に行くのだが、今回は約30年ぶりにバスで国境を越える。

30年前のバスの国境越えは、家族でシンガポールへ旅行に行った時だ。

当時はインターネットもなく「地球の歩き方」一本でツアーに参加していたのだろう。

どういう理由かはわからないが突然団体のツアーから離れ、家族全員でローカルなバスに乗りシンガポールからマレーシアへと国境を超えた記憶がある。

私が一番記憶に残っているのが、現地の人に金を奪われたことだ。

30年前のマレーシアもシンガポールも今に比べ相当貧乏な国だった。なんなら当時多分日本すっごいイケていた。当時まだ子どもだった私は日本円で約30円位の小銭を持っていたのだが、国境付近で突然現れたマレーシアのおじさんにひったくりのように手のひらにおいてあった小銭を全て持っていかれたのである。この体験があったことから幼いながらにして国境付近は割と危険というのは刷り込まれていたのだ。

そんな思い出のあるバスでの国境越えは空路に比べかなり格安だ。

なんとお値段15ユーロ。国際線のバスに乗るために、市営のバスに揺られ40分。バスターミナルに着く。

余った1ユーロ未満のアルバニア通貨レクを消化するために、コンビニに立ち寄りエナジードリンクを購入。その名も「ドラゴンハート」なんともかっちょいい名前である。

飲み物を飲んでゆったりしていると、あっという間に出発の時間に。

出発するも、バスはガラガラでめっちゃ広々やーんと思っていたら、まさかの経由地の空港で更に乗車してくる。乗車率が急激に上がり再出発。

なんなら、到着まで寝ようと考えていたのだが、後ろのおっちゃんがマジうるさい。ノイキャンが本当に効かない位うるさい。出た!ノイキャンキャンセル界隈だ。と思いつつ。

更におっちゃんの攻撃は続く。私の隣の座席の背もたれ(おっちゃんの前の席)の上部に手をかけてくるのだ。それも、かなり大きめに。

しかも手からは強烈なタバコの匂い。マジかよーと思っていたら自分の前の席の若者も、匂いが気になったのかバスの中で香水をつけ始める。しかもこの香水が中東やヨーロッパで流行っているのか、みんな同じ匂いのするタイプのあのマジで香りキツめなやつ。

前後の席から、挟み撃ちの襲撃にあい私のバス旅は本当に過酷なものになった。

国境を越える際は、バス車内で係員にパスポートを渡し、その後出発してから返してもらうスタイルだった。本当に帰ってくるか若干心配になったけど普通に返ってきて安心。

プリシュティナのバスターミナルにつき、くっそ重い荷物を抱えてホテル近くに行くためのバスに乗車、バス停までかなり長くて荷物捨てようかと思うくらいきつかった。

バスもGoogle mapで表示されるルートと違う方になぜか進み、わからないまま適当なところで降りた。そこからまた結構歩きホテル付近に到着。早速ホテルを探す。

何度も何度も地図で記された場所に行くも一向にホテルが見つからず、エアビーで管理人と連絡を取ると迎えにきてくれた。荷物重いのにまさかの6階までエレベーター無し。

死ぬ思いで階段をクリアし中に入るとまさかのドミトリータイプ。部屋は1人部屋なのだが、他は全て共用で本当に泣きそうになった。ドミトリーは一生泊まらないと決めたのに…

しかし、ラッキーなことに他の宿泊者が今日はいないとのことで、1人で共用スペースを自由に使えることになった。善行を積んでいてよかった(結局全日程1人で使用できた)

プリシュティナはマザーテレサが結構功績を残し有名らしく(実際はマケドニアのスコピエという所が本家)マザーテレサ広場という所がある。そのエリアには、レストランやバーなどがとても多く、めちゃめちゃ賑わっている。

その中でも、隠れ家っぽい場所にある良さそうなレストランを見つけたので、フランスの郷土料理を肴にビールを飲む。最高すぎる。

これだけで、くっそ重い荷物を持ってきた疲れが一気に体の外に放出される。そのまま、料理に舌鼓を打ち、帰りにコンビニでワインを買って1人でドミトリーライクなホテルで楽しんだ。

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